日高屋の油そば

活気のある店内には仕事上がりの中年サラリーマンが多く見受けられる。一つ空席を挟んで隣の中年男性は生ビールとニラレバで一杯やっている。そんな中で一緒に飯を共にすると自分までひと仕事終えたような気がしてきた。

 

「お待たせしました、油そばです。どうぞごゆっくりー。」

注文してから5分も経たずに運んできてくれた店員に感謝を込めて小さくありがとうと呟く。

 

油そば。私が高級中華料理店、「日高屋」に足繁く通う理由の一つである。

大盛りの麺に厚めのチャーシュー、メンマにネギとオーソドックスなラーメンの具材が載ってはいるが、汁がない。この神秘的な矛盾に意味もなく心が踊る。

麺が冷めきる前にラー油をドバドバ入れて、お酢を適当にかけ混ぜ合わせ、、いただきます。

 

とりあえず混ぜる時に邪魔くさかったチャーシューを食べる。このチャーシュー、脂身が多いがあっさりとした味わいで気に入っている。

 

次に主役の麺。魚介のタレとラー油が絡んだ麺がモチモチと口の中で踊る。日高屋の麺は細めの平打ちでこれがよくタレと絡むのだ。

 

残りの油そばに半熟卵をかけて頂くと味がマイルドになり違った味を楽しめる。

 

しっかりと全部食べ終わったあとで店内でゆっくりしていると、隣に20代後半の男性が座ってきた。

この男がクチャラーな上にげっぷまでしてくるのでたまらず店を出る準備をした。

人の振り見て我が振り直せという言葉があるが、自分は綺麗に食事が出来ていたか不安になる。おそらくあそこまでは酷くないだろうが。

 

高級中華料理店「日高屋」に来るにはそれなりのマナーを学んでから来いや、この若造が。